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蓄積型体験学習詳細
| 体験分野 イベント実習 |
活動の名称 大きな絵本の読み語り |
実施施設・機関等 長大生とアートすると2010,でてこい!大きな紙芝居2010 |
| 実施日 2010年7月14日~2010年12月19日 |
実施時間 実施回数:7回 実施時間:24時間 |
活動内容の概要
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12月18、19日の2日間、長崎県美術館にて太田大八関連企画として開催された「大きな絵本の読み語り」の企画、運営。大型スクリーンにパワーポイントにした絵本作品を写しだし、音響をつけ、読み語りを行った。対象は未就学児~小学校中学年まで。手遊びなどの活動も織り交ぜ、1回に3作品を一日3回行った。
【活動内容】
・読み聞かせに使用する絵本の選定
・パワーポイントの作成
・担当の絵本の原稿づくり
・読み合わせ
・会場設営
・各種機材の操作方法確認
・照明、音響の検討
・全体通しての流れ確認
・子ども達とのかかわり、手遊びなど |
活動の総括
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今回、自分は実習について①「教育機関と美術館との連携」②「教材開発と教育普及の可能性」③「より実践的な子どもたちとのふれあい」の3つの目標を挙げていた。
「でてこい!大きな紙芝居2010」実習によって学んだことを上の3つの視点からまとめ、実習全体を通して出てきた良かった点、反省点について箇条書きで挙げていきたい。
①教育機関と美術館との連携
日本における美術館の歴史は世界のそれと比べて浅く、長きに渡って、身近で気軽、自由で日常的な場としての市民生活への浸透が目指されてきた。教育機関と美術館との連携についても、かつては学校と館とが独自にアプローチし、試行錯誤しながらその内容や指導方法を見いだしていくという葛藤の時代があったという。両者が触手を伸ばし合い連携し、それぞれが持つ専門性と役割を踏まえた美術教育のありかたを模索してきた結果、現代においてはより具体的で有用性のある連携プログラムが確立されている。
長崎県美術館は、開館以来教育普及事業と生涯学習事業に特に力を注いでおり、うち学校等の美術館利用、いわゆるスクールプログラムの利用がその大きな割合を占めている。「鑑賞プログラム」「表現プログラム」の二つのプログラムが柱となっており、来館の際には教育普及、生涯学習を担当するエデュケーターが、利用目的や子ども達の実状に合わせて教師と協力して対応する形を取っている。
高い適応力と豊かな感受性を備えた修学期の子どもたちが、本物の芸術にふれ、自分の心で感動し、自分の言葉でそれを表現しようとすること。他人の意見に耳を傾け、芸術の世界は答えが一つでは無いことを知り、考えを共有したりすること。イメージを豊かに膨らませ、知的な創造の楽しみを味わうことは、子どもたちの人格形成上意味ある経験となるだろう。地域に根ざした施設を目指す上でも、美術館と教育機関との結びつきは今や欠かせないものとなっている。
これらスクールプログラムの大多数が、利用者側である児童・生徒たちが「お客さん」として美術館を活用するのに対し、大学と美術館がイベント企画の上で連携をするもの、つまり利用者である学生たちが美術館と同じ「迎える側」として館を活用するプログラムもある。この場合、連携の深さ(協力か、共催か など)によって美術館との関わりかたは変わってくるが、美術館という施設を利用することで、大学側はイベント運営の上で適切な場、機材、助言などを得ることが出来る。これによって学生はより開かれた、レベルの高いイベントを目指すことが出来る。
今回の実習では美術館スタッフさんから学ぶことが大変多かった。長年の経験からだろう、本番を想定して、どのような準備をすべきか、どのようなところを改善しておくべきか的確に助言を頂いた。助言は簡潔に、わかりやすく、明確な言葉を選んでなされていた。今回の実習を通して、連絡や指示など「相手に伝える」難しさを感じていただけに、スタッフの方々の姿は大変勉強になった。また会場設営や受付、機材の準備、広報など、学生の関わっていないところで大変に尽力頂いた。
今回の連携においては、学生側の準備不足などが目立ち、美術館側にはなにかとご迷惑をおかけしてしまった。そのひとつひとつをフォローし、手を尽くしてサポートして頂いたことに感謝の気持ちでいっぱいである。
これからも長崎大学と美術館との連携が続いていくことを願って、今回の反省点を来年の後輩たちの活動に反映させていきたい。
②教材開発と教育普及の可能性
今回デジカメで撮影した写真からパワーポイントを作成するという方法をとったが、これは原本となる絵本の色味を100%再現出来るものではなく、9作品のうち1点は美術館側にスキャナーで再作成していただいた。写真はそもそも立体物を平面に収めるところにその意味があるのであり、今回のような平面作品(しかも厳しく再現が求められる)を教材にする上での撮影には向いていない。絵本をスライドショーにするのであれば、来年からはスキャナーに切り替えた方が良いと考える。
また、今回2年生が小学生、幼稚園生と大学生による連携作品にとりくんだ。これは小学生がストーリーやキャラクターを考えるなどして、それを大学生が絵本にするというものである。二つの機関どうしの連携と言うことで、準備にはかなりの時間を要したようで、2年生もかなり試行錯誤しながら取りくんでいたが、完成した作品は大変レベルが高かった。
連携を行った3機関のうち、2つは実際に子どもたちが会場に来て、目を輝かせながら絵本に見入っていた。自分たちが考えたストーリーやキャラクターが作品として完成していることに感動している様子であった。このような活動は是非来年以降も続けていって欲しいと思う。
③実践的な子どもたちとのふれあい
実習の準備の段階のさまざまな場面で、連絡、指示をだす難しさを感じた。これは教育実習の際にも苦心したことなのだが、スタッフ間、またお客さんとの間の「意志を伝達する能力」というのは「人と関わる」活動において最も重要な要素のひとつである。そこで美術館スタッフの方々、学生の取り組みから学んだ伝達の工夫について以下に箇条書きでまとめる。
・プリントなどで視覚化する。
・言葉は出来るだけ少なく、簡潔に。
・全員がこちらに意識を向けてから話し始める。
・連絡事項が出てきたら、なるべく早めに全体への共通理解を図る。
・見通しが付くよう事前にスケジュールや目標等を提示する。
実際の子どもたちとのふれあいはどうだったかというと、自分個人としては積極的に関わった自信がある。未就学のこどもたちは特に、誰かが関わることで物語に集中したり、手遊びに積極的に参加することができる。そういったサポートが必要な子どもを見極め、なるべく自分から交流を持つよう努めた。
しかしながら、学生の全体の雰囲気として、イベントの運営、進行に気をとられて子どもとの関わりがおざなりになってしまっていた感じがあった。手遊び専門の係が決められていたことや、時間毎の役割分担が厳密に決められていたこと、またそもそも「子どもたちと関わる」練習ができないことなどが重なって、いきなり手が空いてしまったときに学生が子どもたちと関わることができないという状況が生まれてしまった。
来年からは、美術館側が可能であるなら、日常的に行われているWSやスクールプログラムに学生が参加させていただき、子どもたちと関わる機会を増やせればと思う。
実習全体を通して
【良かった点】
・学生たちで連携して役割分担を決め、それぞれの係で確認や改善点などを話し合えた。
・美術館スタッフの方々の助言を次回からの活動に反映出来た。
読み方の工夫、スライドの改善、トランシーバーでのやりとりなど。
・小大連携作品に子どもたちが喜んでくれていた。
【反省点】
・全体として、手遊び時の子どもとの関わりがおろそかになっていた。
・「はじめ」「おわり」が曖昧だった。拍手やあいさつの工夫などで、もっと場の転換をはっきりすべきだった。
・広報不足で、集客率が低かった。
・リハーサルが長引いてお客さんを待たせてしまった。
【来年のイベントのための学生の心構え】
・3年生はリーダーとして、どんな役割が必要か考え、全員になにかしらの責任を与えるべき。
・3年生は実習や就活など忙しい時期。2年生は3年生の負担が減るように、与えられた仕事だけでなく、自分から出来ることを探し、取り組んでいく。
・2年生、3年生とも、各係間・学年間で連絡を密に取り、共通理解を図る。 |
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