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蓄積型体験学習詳細
| 体験分野 その他の実習 |
活動の名称 蓄積型体験実習 その他の実習 |
実施施設・機関等 長崎市北公民館 |
| 実施日 2022年7月25日~2022年8月22日 |
実施時間 実施回数:8回 実施時間:40時間 |
活動内容の概要
活動の総括
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最初に立てた目標を見直し、実習で学んだことや自分の考えをここに述べる。私はこの実習で以下の3つの問いについて明らかにした。
①『公民館』は子どもにとってどのような位置づけでどのような課題があるのか
②子ども教育という観点からみると、北公民館での教育は、利用する子どもにどんな影響をもたらしているのか。
①『公民館』は子どもにとってどのような位置づけでどのような課題があるのか
公民館は社会においてどのような位置にあるのだろうか。子どもにとって、『公民館』はどういうものなのか。公民館が他のコミュニティ関連施設と大きく異なる点は、教育基本法や社会教育法などの、日本の教育法体系の中に正当に位置づけられているということである。公民館の目的について、社会教育法第20条では、「公民館は、市町村その他の一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」と述べられている。そして公民館に求められていることとして、「住民が、自分の力で、暮らしを切り開く知恵と力を身に着ける場」と言われている。公民館の事業は6つある。「定期講座を開設すること」「討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること」「図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること」「体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること」「各種の団体、機関等の連絡を図ること」「その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること」である。
次に長崎市の教育が目指すもの、その中での公民館の位置づけを述べる。令和4年度に長崎市の教育大網が改定された。長崎市の教育がめざすすがたは、「心身ともに充実し、自ら学び、考え、行動するひと」「生涯を通じて、意欲的に学び続けるひと」「多様性を認め合い、思いやりの心を持ち、支え合って生きるひと」「国際性豊かで、持続可能な世界の実現に貢献するひと」「被爆の実相を継承し、平和の実現に貢献するひと」「長崎を愛する心を持ち、まちを支え、未来へつなぐひと」の6つである。特に1つ目・2つ目は、自分の考えをしっかり持ち、自ら新たなことを学び続ける力を育成するものであり、公民館の機能にも通ずる。連携したまちづくりの1つとして公民館があることがわかる。
では、公民館に求められている役割はなんだろうか。『公民館』は、地域住民全体が気軽に集える、人間力の向上等を中心とした、コミュニティのためのサービスを総合的に提供する拠点へと大きく変わっていくことが求められる。そのために、地域の学習ニーズの把握、大学を含む地域の学習機会等のコーディネート、学習機会等のサービスの向上、これまで利用の少なかった子どもの学習や活動の拠点ともなるように、講義内容や実施時間、施設の改善等を図ることも望まれている。
今後の社会教育が目指す方策の中に、『学びへの参加のきっかけづくりの推進』というものがある。その中で私は、「楽しさをベースとした学びや地域防災、健康長寿など、関心の高い学び等、学びや活動のきっかけづくりを工夫」「子ども・若者の参画を促し、地域との関りの動機付けとなり得る成功体験づくり」に注目した。これを実現するために、学習拠点的役割以外にも、公民館は、地域コミュニティの維持と持続的な発展を推進するセンター的役割が求められる。
公民館での教育に関わるうえで大事なのが社会教育である。社会教育とは、「いつでもどこでも誰でも学べる」システムを実現するものであり、個人のニーズや社会の要請に応えて、学びの場を提供することが求められている。答申に『活力ある地域社会づくりに貢献する実践的人材の育成方策』示された3つの提言を踏まえると、公民館は、目標を共有しプラットホームをつくる、プラットホームを核として目標実現へ向けた協働プログラムを実践する、そして協働プログラムの実践を通して実践的人材を育成する、という役割があるでしょう。また、地域学校協働活動が推進され、公民館は公民館の役割を果たしつつ学校と相互に連携・協働し、子どもの成長を地域全体で支えていくことが求められる。公民館は、公正かつ公平な活動が求められている一方で、住民にとっての認識が「身近な場所」になるように、工夫が必要である。
自分なりに公民館に足りない課題を考えてみた。近年、少子化、高齢化、感染対策の影響、子ども会の減少など、地域の人々のつながりの希薄化が進んでいる。公民館が地域の人々のたまり場となるように、子どもたちにたくさんの出会い・つながりを提供できるように、様々な活動を提案する必要がある。子ども講座の参加者については、抽選などを行い、参加者の固定化を防ぐ工夫がされていた。夏休み中の講座のため、参加者は多かったように感じる。学校と連携して公民館講座の紹介を行うと、より多くの講座を子どもが知る機会があればもっと活性化すると感じた。さらに、外部の行政機関などと積極的に連携し出前講座を増やすことで、つながりのある協働プログラムをつくる一つの手立てとなると考える。
②子ども教育という観点からみると、北公民館での教育は、利用する子どもにどんな影響をもたらしているのか。
長崎県は現在3324館の公民館があり、北公民館は『公民館』の中でも公立公民館の中央公民館に位置している。北公民館は「笑顔あふれる公民館」「行きたくなる公民館」を目指している。春と秋には様々な講座や上映会が開催され、図書室では、長崎市立図書館とネットワークしている。毎年12月にある公民館まつりでは、自主学習グループが出品・出演などをして、地域団体や小中学校にも出演を呼びかけ、地域社会の啓発の場となっている。
『公民館』には『つどう・まなぶ・むすぶ』の3つの機能があるが、北公民館は『公民館』の機能を、どのようなイベントのどのような場面で果たしているのだろうか。私が一番印象に残っているシャルウィミュージックというイベントを例に挙げる。シャルウィミュージックでは、参加者キャスト全員が円になって楽器を演奏するという場面で『つどう』機能を果たしていた。人と人が集まり交流する場があり、「人づくり」や「集団づくり」を演奏を通して学ぶことができていた。また、世界のさまざまな打楽器を実際にたたいてみる場面や、演奏中の自分の担当楽器を奏でる場面で『まなぶ』機能を果たしていた。未知の領域の学びに楽しさを抱くきっかけになり、集団で演奏する時の自分の立ち位置、合わせるところは合わせ、休みのパートは休むというような、生きていくうえで必要な学びや、他の人々や生物・環境とともに、よりよい関係で生きていくための学びができていた。さらに、「でんでらりゅうば(龍踊のうた)」を演奏する場面で『むすぶ』機能を果たしていた。長崎独自の曲であり、おくんちの魅力に触れ、楽しく楽器を使って演奏する形で「地域文化」と子どもの興味をつなぎ合わせることができていた。この3つの機能はシャルウィミュージックだけでなく、他の講座でもいろんな場面で果たされていた。
夏休みのこれらの公民館講座・イベントには、多くの子ども・親子が参加した。参加した子どもは、公民館講座でどのような学びをしたのだろうか、どのような影響をうけたのだろうか。直接講座の感想の話を聞く機会は取れなかったが、参加者が提出したアンケートを見る機会があった。多くの参加者がそこに「また参加したい」と書いているのがとても印象に残っている。きっと1つの講座で学びを得て、講座に価値を感じたから「また参加したい」と書いたのだと思う。子どもが講座に参加して学ぶものは、知識・方法だけではない。講師の方々から生きていくうえで大事な考え方を教えてもらい大切さに気付いたり、自分の興味に気づき次のアクションにつなげようとモチベーションを高めたり、学校に友達と話す話題になったり、参加者同士でつながりを持ったり。地域の子どもが集う場所として、子どもの好奇心や笑顔を引き出すこれらの講座は、子どもの学校外の学びに欠かせないと私は改めて感じた。
公民館の機能や求められている役割を踏まえ、これからも多くの子どもが公民館という居場所できっかけをつかみ、自分の力をのばすことができるように、一住民として地域づくりに貢献していきたい。 |
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