蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

Ar73jさんの記録 2023年7月3日(月)
体験分野 学習支援実習 活動の名称 学習支援実習 実施施設・機関等 長崎市立 伊良林小学校
実施日 2023年6月16日~2023年6月30日 実施時間 実施回数:3回  実施時間:20時間

活動内容の概要
・採点作業
・授業中のサポート
(個別指導、声掛け)
・休み時間や昼休みにおける児童とのふれあい
(児童と一緒に遊ぶ、全員遊びに参加)
・給食指導
・掃除
・研究授業観察
活動の総括
1.”児童の安心感を作る関わり方ができるようになる”について
 実習期間中、主に5年生の学習支援に入りましたが、どの児童とも積極的に関わることで、児童の安心感の作り方を学ぶことができました。
 朝、学校に到着したときに校門や廊下で子どもたちが自分から挨拶してくれたことが印象的で、私もいつも笑顔で挨拶することを心がけました。5年生のクラスに入っても挨拶をすると必ず返してくれて、挨拶を交わしたことから話しかけることができ、児童と関わることができました。また私自身、初めてクラスの前で自己紹介をした時は緊張していましたが、クラスのみんなが元気に挨拶を返してくれたことでとても安心することができました。そのことからも、笑顔で挨拶することがお互いに安心感を持って関わることに繋がると感じました。
 また、休み時間に児童と関わる時は、顔と名前を覚えることを大切にしようと心がけ、2回目に実習に行ったときに私が名前を覚えていたら児童がとても喜んでくれたことが印象的でした。自分からは関わりに来ない児童にも休み時間に話しかけると心を開いて様々な話をしてくれことから、どの児童にも積極的に関心を持って関わろうという姿勢の大切さを感じました。色々な児童と関わる中で「林先生って本当に優しいよね」と言ってくれた児童がおり、その理由を聞くと「だって本当にずっと笑顔でオーラが優しいから」と教えてくれたことが心に残っています。これらのことから、笑顔で居ることと積極的に関わろうとすることは児童の安心感を作るために大切なことであると学ぶことができました。

2,”特別な教育的ニーズのある児童への支援ができるようになる”について
 複数の特別支援学級に学習支援に入り、支援学級の児童ともたくさん関わり、特別な教育的ニーズに対する支援について学ぶことができました。
 特別支援学級で印象的だったことは、学ぶ内容や学び方、学びの環境が一人ひとりに合わせて作られており、柔軟に授業を行っていることです。同じ支援学級にいる児童でも、教科ごとに支援学級か通常学級のどちらで授業を受けるかの選択肢があり、それぞれのニーズに合わせて授業が行われていました。支援学級では一人ひとりに寄り添った学びが作られており、集中が長く続かない児童には、1時間の授業時間の半分程度で教科を変えることやノートに書くのではなく会話を中心に授業を進めること、書くことに困難がある児童には、穴埋めだけではなく文章全体を書く形式のプリントを用いて、自分で書く機会を増やすことなどといった個々に合わせた工夫がされていることが印象的でした。
 私は、国語で被爆体験講話の感想を書く時に支援学級の児童の支援を行い、児童の言葉を引き出せるように質問をたくさんし、少しでも言葉が出てきたら「良いね」や「できたね」というポジティブな声掛けをすることを心がけました。何を書こうかと考えて手が止まっている児童に「お話を聞いて驚いたことはあった?」と聞くと「たくさん人が亡くなったって聞いて驚いた」と答えてくれたので、一緒に文章を考えながら書きました。最初は手が止まっていましたが、途中から自分で書き進めることができ、書き終わると嬉しそうな表情で「できた!」と伝えに来てくれて、私も「すごい!できたね!」と伝えることができました。これらのことから、一人ひとりに寄り添って児童自身の成長を促すような支援をすることが大切であると学ぶことができました。

3,”包括的な教育の工夫を学び、考えられるようになる”について
 通常学級内での特別な教育的ニーズのある児童への教師の関わり方として、教師が特別扱いしないことが大切であると学ぶことができました。
 支援学級にいて、通常学級でクラスメイトと一緒に過ごすことも多い児童もいましたが、その通常学級に居るときの教員の関わり方が重要であると感じました。私は、国語で被爆体験講話の感想を書く時に支援学級の児童の支援を行い、複数人の児童を短時間ずつ回って声をかけながら支援をしていました。すると、先に書き終わった児童が支援学級の児童のサポートをしている姿を見ました。その結果、その児童も授業時間内に書き終わらせることができ、サポートしていた児童も私に「○○くん書き終わったよ!」と伝えに来てくれたことが印象的でした。その国語の時間以外にも、家庭科の裁縫の授業で担任が「自分だけじゃなくてみんなでできるようになろう」という声掛けをして、支援学級の児童かどうかは関係なく、玉どめができない友だちをできる人が教えている姿もありました。こうしたことから、児童の支援を教師が全てやってしまわないこと、ずっと個別に支援してしまわないことが大切だと学びました。みんながみんなを助け合うということをクラスの中で自然に思えることが包括的な教育につながるのだと強く感じることができました。
 また、通常学級で授業を受けない児童もいましたが、その児童と授業中に教室外で会話をしている時に「1組も2組も両方自分のクラスだよ」と言っていたことが印象的で、その児童は自分の好きな所で過ごす形がしっくりくるのだと感じました。その児童の対応として、担任だけでなく支援学級の先生や校長先生、教頭先生、教務の先生などが教室を訪れたり、教室外にいるその児童の対応をしていることも印象的でした。そのように色んな先生が関わることで、児童も自分なりの居場所を見つけることにつながるのではないかと感じました。その児童の動きを教師は受け止めており、その教師の声掛けや働きかけがクラスメイトがその児童を受け入れることにつながるのだと学ぶことができました。

 伊良林小学校での実習は、たくさんの子どもたちに出合うことができ、とても心動かされるものでした。この実習での経験を今後に生かしていきたいと思います。伊良林小学校の先生方、子どもたちには本当にお世話になりました。ありがとうございました。5年生の皆さんとは、10月の宿泊体験学習でまたお会いできることを楽しみにしています。

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