蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

ちほさんの記録 2023年9月18日(月)
体験分野 学習支援実習 活動の名称 学習支援実習 実施施設・機関等 長崎市立 福田小学校
実施日 2023年5月28日~2023年9月15日 実施時間 実施回数:6回  実施時間:40時間

活動内容の概要
・授業中の支援
 (個別指導・丸付けなど)
・休み時間や昼休みにおける児童とのふれあい
 (給食指導、遊び、掃除など)
活動の総括
1、“学年や発達段階に合わせた適切な支援ができるようになる“について
 今回の実習では運動会で小学1~4年生、学習支援で小学2年生の児童と関わりました。その中で、低学年と中学年の支援の違いと中学年に繋がる2年生への支援について様々なことを学び考えることができました。
 運動会では次のプログラムに向けた行動や時間などを児童自身が考えて動くことができるかどうかの違いによって、指示の内容や出し方が異なることを知りました。低学年はより細かく行動を促す声かけなどの支援が必要であるのに対し、中学年はあえて児童が自分で次の行動や予定を考えて動けるように、教員が指示しすぎないことが大切であると学びました。
 日々の学校生活の支援については主に2年生との関わりを通して、できている人を褒めて行動に気づかせることが有効であることや、一度に複数の指示を出すと指示を聞けていなかった児童が出て行動にばらつきが出てしまったり、次の行動を忘れてしまってざわついてしまったりすることが分かりました。また、授業中に実際に個別に支援をしていく中で、「教科書を開いて」など言葉で具体的に指示するだけでなく、「教科書持ってるかな」や「みんな何してるかな」など今やるべき行動に気づかせる言い方や、教科書などを指さして何も言わないなど、伝え方を工夫することで、その後きちんと先生の指示を聞いて自分で動けるようになるのではないかと思いました。また、全体ではできている人を褒めるということもよく行われており、肯定的な表現で行動を促すことにつながり、多くの子どもたちに次の行動や適切な行動を促すことができていたように感じました。2年生は中学年に向けて、1年生よりは自分自身で気づき、行動できるようにする工夫することが大切であると学びました。

2、“授業以外の学級経営や教員と児童の関わりについて学ぶ”について
 学級経営に関しては、2年生は児童が自分たちで行えることを増やすためのシステム作りが大切であると感じました。朝の会の司会原稿の作成や、係りの役割分担に加えて、目標を達成したらとビー玉を容器に入れるなど可視化できる仕組みを設けることで、児童が主体的に学校生活を送れるようになっているのではないかと思いました。また、健康観察の際に教員が一人一人の発言に反応するなど、児童とのやりとりを大切にすることが、意見などを言いやすく相談もしやすい雰囲気作りに繋がっているのではないかと感じました。
さらに、指導をする際は、そうすべき理由をきちんと伝え、指導後はその雰囲気をそのままにせず、子どもたちが切り替えて頑張れるような終わり方にすることが大切であると学びました。次はどうしたらいいのかを考えさせた上で、怒られてしまったと落ち込ませるのではなく、次こそは頑張ろうという気持ちにさせる指導が重要であると思いました。
また実習中に実践してみたこととしては、教科書を忘れてしまった児童に対して、「先生に忘れたと言いに行きなさい」と直接言うのではなく、「忘れものをしたらどうするんだっけ?」と尋ねることで児童が自ら先生に報告にいけたということがありました。きちんと報告できたことを褒められて少し自信がついたようで、授業中もいつもよりも真剣に取り組めていたように感じました。子どもたちが主体的に行動できるように工夫した関わり方をすることの大切さと、いかに前向きに行動できるように工夫するかの重要性を学びました。

3、“中学校での学習とのつながりを意識して小学校の国語科教育についての理解・知識を深める”について
 今回特に関わった小学2年生の国語の授業を参観して、国語的知識面の基礎と、国語の学習面の基礎の両方を養うために、様々な工夫がなされていることが分かりました。知識面の基礎としては、説明的文章と物語的文章の文章構成(段落など)の違いや筆者と作者の違いなど、これまで扱った教材文と比較しながら理解を深めていました。また、漢字の学習に関しても、書き順や形などを丁寧に学ぶことに加えて、その漢字の使い方を例文でしっかりと学ぶなど、小学校低学年ではこれからの国語の基礎となる知識を確実に定着させられるような工夫がなされていることが分かりました。
 また国語を学習していく上で必要な能力や、読解活動の行い方、読み深めるための本文の表現の整理の仕方の習慣づけなどが小学校低学年の頃から少しずつ行われていることがわかりました。2年生では、『どうぶつ園のじゅうい』という教材の本文の内容を掴む授業で、「いつ」「どうぶつ」「じゅういのしごと」に分けて段落ごとに表に整理していく方法が実践されていました。それに加えて、その仕事を行う「わけ」が分かる部分には赤ペンで、仕事の「くふう」には青ペンで本文中の表現に印をつける活動が行われており、本文を整理して理解し、本文の表現に即して問いに答えるという国語的能力の基礎を養えるような工夫がなされていました。このように文章を自分で整理し正しく理解して、中学生の自分の言葉に置き換えて表現できる状態の基礎にあたる本文中の言葉を使って答えるという能力や習慣を、日々の授業を通して身につけられるように小学校低学年では学習がなされていることが分かりました。
福田小学校での実習は、大変学びが多く充実していました。この実習で気づいたことを残りの大学生活でさらに深く考え、今後に生かしていきたいと思います。福田小学校の先生方、子どもたち、保護者や地域の方々には大変お世話になりました。ありがとうございました。

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