蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

5f0jtさんの記録 2023年10月12日(木)
体験分野 離島実習 活動の名称 学習支援・授業参観 実施施設・機関等 新上五島町立 北魚目小学校
実施日 2023年10月2日~2023年10月6日 実施時間 実施回数:5回  実施時間:42時間

活動内容の概要
・学習支援(授業中のサポート、体験学習の引率)
・自由交流(子どもたちと外遊びや図書館利用など)
・給食支援
活動の総括
1.「本島との違いを知る」について
 
 今回の実習では多くの体験活動を用意していただいた。あご焼き体験、自給自足の暮らしにおける動物との触れ合い、アマモを育てる水産学習、地層観察など私自身初めての体験ばかりでとても貴重だった。そしてどの活動も上五島特有の学習だと感じた。単元とのつながりはもちろんのこと、地域学習としての意味もとても大きく、単に楽しむことではなく、既習事項を活用したり、深めたりする意図があったと考える。
 また地域の方々との交流が印象的だった。学校と地域の距離が近く、車であっても通りすがるすべての人に挨拶をすること、体験活動で児童のことを認識している地域の方々の様子などを見ることができた。学校と地域の連携は児童の成長にこんなにも影響力があるのかと驚いた。また北魚目小学校では、児童同士、児童と教師、教師同士がお互いに礼儀をもって接しており、支え合うことで成り立っていることが分かった。たったの5日間という短い時間でさえ、多くの人の温かさや触れ合いが身近にあった。人と人のつながりを大切にし、自然に触れながら、周りにあるすべてを学びに生かしていく姿勢を学ぶことができた。
 さらに「しま留学」という親元を離れて離島で生活を送る児童がいることにも驚いた。自分が小学生の時を想像するとできそうにない。不安もある中で、自分で望んで決意した児童もいて、本当に尊敬する。将来を担う子どもに離島の文化や伝統を知ってもらい、それが気に入ってくれると島にとっても喜ばしいことだと考える。少子高齢化、人口減少が深刻なので、こういった他の地域から受け入れる制度は、それを望む児童や島にとって双方の利益を生む。

2.「異学年交流に関わる」について

 まず、想像していたよりも本当に全児童同士が仲が良く、大切にしあっていると感じた。例えば、体験学習に行く低学年に上級生が「楽しんでね。」「気をつけてね。」 と声を掛けていた。自然と人を気づかう言葉が出ることに対して素敵な子どもたちだと感じた。こういった上級生の手本は下級生にしっかりと伝わっており、私が退庁する際に見かけた一人の1年生が「気をつけてね。」と声を掛けてくれた。このこと以外にも、私が分からないことがあって困っているとすぐに声を掛けてくれるなど、本当に多くの優しさに触れ、とても心が温かくなった。このような児童の姿から私自身も素直に優しさを表現できる人になりたいと思えた。
 少人数であることについては、いい面も困難だと思われる面も見られた。児童はほとんどの時間を上級生が引っ張り、全学年で協力しながら行う。掃除の場合、教室の掃除を3人で行う必要がある。時間内に終わらせる必要があるので自然と黙って掃除する環境になったり、必ず全員でしないと終わらないのでサボるような子も現れない。広さ的には児童にとってかなり大変な掃除だと思うが、上記のような良さもある。

3.「幅広い視点をもつ」について

 1と似た内容にはなるが、様々な体験ではそれぞれに意図がある。例えば、「あご焼き体験」が行われている意図は地域のことを知り、働くことの意義を知ることだと考える。児童はよく知るあごが実際にどのように自分たちの食卓に並ぶのかを見学、体験した。事前に用意された質問からも児童は興味を持って体験に臨んでいることがうかがえた。児童に対して配慮することは、安全に行えること、全員が活動できること、楽しむだけではなく学びの時間も取り入れることが考えられた。
 また、離島における教育的ニーズや課題を聞くこともあるが、複式学級や少人数制を実際に見てみて、そのようなことは目立たないと考える。本当に短い期間だったので、知れなかった部分もあると思う。しかし、単式学級ではできないこともできる。児童の自立心、自主性を育むことができる環境だ。確かに、人数が多いことを生かしたグループ活動や学習内容のずれのような教育方法が難しい部分もあるかもしれない。だから、結局は考え方次第だと感じた。比較して悪いところを探し、どちらかに寄せるのではなく、その土地、環境、人に合わせた学校づくりができることが一番だと考える。児童が笑顔でいれる学校づくりを大切にしたい。

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