蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

Kanoさんの記録 2024年10月23日(水)
体験分野 学習支援実習 活動の名称 学習支援実習 実施施設・機関等 長崎市立 土井首小学校
実施日 2024年5月10日~2024年5月31日 実施時間 実施回数:5回  実施時間:40時間

活動内容の概要
・授業中のサポート
・休み時間での子どもとの関わり
・運動会の準備・手伝い
活動の総括
1,子供を多面的な視点から見る
 特別支援学校における主免実習では、1カ月という時間で子どもたちと密に関わりながら実態把握に取り組むことできたが、今回は5日間で40時間というさらに限られた時間の中で、いくつかのクラスに同時に関わらせていただいた。そのため、担任や支援員の先生などから聞いた実態を参考にしながら自分も子どもに関わってみて、実態について確かめながら自分なりに複数の視点から考えるように努めた。具体的には、話で聞いた障害名とそこから考えられる特性に囚われず、その子自身がどの場面でどのような行動が多いのか、好きなこと・苦手なことは何なのかなどを知ろうとするようにした。また、問題行動の原因としてあらかじめ聞いていたこと以外に何か要因はないかを考えるようにした。子どもについて多面的な視点でとらえようと意識しながら関わったり指導について考えたりすることで、子どもの行動について、行動そのものや子供の考え方を変えようとするのではなく、子どもの環境を変えることや工夫することで子どもが学校生活を充実させることができるようにしようという考え方が自然にできたように思う。
 実際に担任の先生が子どもを多面的な視点から見たうえでの関わり方を生かしている場面から、私自身も同じような関わり方をすることができたことがあった。担任が授業で集中し続けることが難しい子どもに対して、リフレッシュの時間をとるように設定しており、そこで子どもたちが好きなことをできるように準備していた。気分を変えて次の授業に臨めるよう、それぞれが得意なこと・好きなことに必要なものを準備していた。また、子どもたちの苦手なことや、緊張したりストレスを感じたりしていると考えられる場面を把握していて、それらを行った時間の後にリフレッシュタイムを取れるようにフレキシブルに個別対応をしていた。
 このように、子どもたちは少しの環境や、状況、場面の変化によってできることが増えたり、力を発揮できやすくなったりすることが分かった。そこで、教師の関わり方を考えるときに、子どもを多面的な視点から見ることでこれらの環境などを整えたり、学校生活を充実させたりするための手伝いができるようになると実感した。


2,通常学級における困難のある子供と関わる。
 今回の実習では、特別支援学級に配属された。そして、そのクラスに在籍している子どもを中心に通常学級での授業に取り組む時間や、通常級に在籍している子どもの通級の時間に関わった。通常級で授業を受けている様子を見ていて、子どもが先生の話の途中で別のことに気を取られて授業についていけなくなったり、話や内容の理解が難しくてとまどっていたりしていた。さらに、運動会の練習では苦手な音がでるときや集団活動をしなければいけないときに場にい続けることが難しかったり、周囲の子と上手くコミュニケーションが取れずに困っていたりすることが多かった。土井首小学校では、通常級の担任や特別支援学級の担任に加えて支援員の方がいらっしゃった。そのため、特別支援学級在籍の子どもが通常級で授業を受ける際などには支援員の先生がその子の後ろあたりで様子を見て支援を行うことができていた。支援員の先生の関わり方を見ていて、すぐに声をかけるのではなく困っている時に必要な支援だけを行うようにし、なるべく子ども同士の関わりが増えるように工夫することが大切だと学んだ。そこで、私も通常級の授業支援に行くときは、少し離れたところで様子を見てその子が困っているときには声をかけたり、クラスの子に声をかけて環境を整えたりするようにした。支援級に帰ってきたときにリフレッシュする時間をとり、その子が1日を通して力を発揮できるように整えることが必要だと学んだ。また、このような関わり方をしていく上で、実態把握からその子の普段の様子を知って、生かしながら適切なタイミングで支援を行うことが大切だとわかった。

3,教師の動き方を見る
 主に特別支援学級に所属する担任の動き方を知った。土井首小学校では、支援員の先生が3~4人いて連携・協力して子どもの支援を行っていた。子どもが通常学級へ授業にいくときには基本的に支援員の先生がついていき、担任は特別支援学級に残り、授業を行ったり、授業の準備をしたりしていた。そして、下校時には放課後等デイサービスや学童の係の方が子どもを迎えに来ており、子どもの引き渡しをするとともに学校での様子を伝えて情報共有をしていた。さらに、放課後は教室の整備や掃除を行ったあと、職員室に戻り子どもが交流のある学級で授業をしている先生方や支援員の先生たちとその日の子どもの様子や次の日の授業のことについて話していた。支援級の先生同士での授業づくりについての相談やアドバイスなどもこの時間に行っていた。このように、通常級と特別支援学級の担任、支援員、放課後の時間まで含めるとデイサービスの方など子どもに関わる人たちで協力して子どもが帰宅するまでの支援を行っていた。さらに、授業づくりや環境整備、情報共有は、通常級に授業に言っている間や放課後など子どもと対峙していない空いた時間に効率よく行っていた。今回の実習で教師の動きにも注目してみて、改めて子どもと関わりながらすべての業務を自分ひとりで行うのは難しそうだと実感した。こまめに報告・連絡・相談をしながらほかの先生方と協力して時間をつくり優先順位をつけながら動くことが必要だと分かった。

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