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蓄積型体験学習詳細
体験分野 学習支援実習 |
活動の名称 学習支援 |
実施施設・機関等 長崎市立 西坂小学校 |
実施日 2025年5月12日~2025年5月28日 |
実施時間 実施回数:6回 実施時間:40時間 |
活動内容の概要
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◎授業中のサポート
・学習面(丸付け、個別指導)
・生活面(座り方・授業の聞き方の指導、休み時間の過ごし方の指導)
◎休み時間での関わり合い
◎運動会のサポート
・招集、整列の支援
・決勝係(ゴールテープ)
・個別の支援が必要な子どもへの対応 |
活動の総括
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「目標1:子どもに対する価値づけを行う」について
この目標に関して、「価値づける」ことの意味を再認識し、実践する場面や方法について学んだ。「価値づける」とは単に子どもを「褒める」ことではなく、教員が子どもに見つけてほしい資質や能力を明確にもっておき、かつその判断基準をぶれずにもったうえで行うことである。実際に配当学級の担任の先生は、「今何をするべきか、先のことを自分で考えて行動できるようになってほしい。」というねらいから、休み時間におしゃべりするのではなくまず次の時間の準備を始める子どもに注目し「○○さんは100点の準備ができていますね。」とクラスに共有するように声をかけていたり、列の先頭であることを自覚し率先して並んでいる子どもに注目し「先頭の○○さんは素早く並んで整列していますね。」と声をかけていたりした。またこのような声かけは、気が向いたら、などと教員の都合で行うのではなく、担任の先生がもっている基準のもと行われていた。一方その基準から大きく外れている子どもには毅然とした態度で指導するようにしており、メリハリのある価値づけがなされているのだと感じた。
また私はこの目標を達成するため、学んだことを活かしさまざまな場面で「価値づける」ことを意識した。算数の個別指導の場面で単位同士を計算することに気づいた子どもを褒めたり、時間を見て行動できている子どもを褒めたりすることを実践した。最後には子どもが自らのよさに気づくことができるようメッセージカードによる「価値づけ」を実践した。
「目標2:教師の働きかけと子どもの様子の関係について考察する」について
この目標に関して、目標1の項目でも述べたように、メリハリある関わりで子どもたちとの信頼関係を築いていることを学んだのはもちろん、授業での教材・教具の工夫についても多くのことを学んだ。教材については、国語の「かんさつ名人になろう」という単元で「子どもたち自身が育てている野菜を実際に観察する。」ということに工夫があると考えた。子どもたちは学校の植物ではなく、自分たちが育てている野菜が対象であることで、より興味をもち詳しく観察し文章を考えようとしていると感じた。子どもたちと関わりのある物を教材として取り扱うことで、伝えたいという必要感をもつことができていると感じた。教具については、ICT活用の点で工夫があると考えた。生活の「町たんけん」では、実際に町たんけんをする前に、グーグルマップのストリートビューを用いて気になる建物や行ってみたい場所を探したり、国語の「スイミー」では文章の中で比喩表現として出てきたヤシの木やブルドーザー、カラス貝など子どもが想像しづらいものをテレビに映し出し見せていたりするなど物語や活動をより具体的に想像できるようにしていると考えた。
「目標3:特別支援教育の視点を活かした関わりをする」について
この目標に関して、通常級でも特別な支援を必要とする子どもの有無にかかわらず、個別の指導や支援は必要不可欠であるということを改めて学び、教員一人一人が理解と知識を持っておくことが必要であると感じた。日頃の学校生活では授業中先生の話を集中して聞くことができない子どもがいたり、教科によって得意不得意の差が大きく個別の指導が必要な子どもがいたりするなど、場面によって個別の指導・支援が必要な子どもが変化していると感じた。また配当学級には情緒学級と知的学級の子どもが1名ずつ在籍しており、給食時間や同じ授業を受ける場合には合理的な配慮をした指導をしつつ他の子どもとともに学ぶことができるように、支援学級の教員と連携しながら指導・支援をしていた。運動会当日には、登校しているが「運動会に出たくない。大玉ころがしは出られる。」というように緊張から運動会に参加したくないと言う子どもがいたがその子どもの個別対応も行われていた。このように日頃から特別な指導・支援が必要な子どももいれば場合によって必要な子どももいるなど、子どもの実態はさまざまであることを改めて体感した。また担任の先生が個別に対応できていたのは、日頃から子どもに関心をもって関わり、一人一人を理解しているためであると考えた。
また私はこの目標を達成するため、特別支援教育について学んだことを活かし、算数の計算方法を細かく分けて伝え段階的に解決することができるように指導したり、運動会で個別対応していた子どもに少しでも緊張がなくなるように声をかけたりすることを実践した。ただ個別の支援をしすぎてしまうと、子どもたちが自ら考えたり行動したりすることの妨げになってしまうこともあると感じ、その方法や塩梅についてさらに学ばなくてはならないという課題点も見つかった。
実習全体を通して、教育は授業の中だけでなく子どもとの関わりなどすべてを通して行われるものだということを改めて学ぶことができた。そのため、子どもとの関わりを大切にし、どのような関わりをすればよいかということについて考え続けることで、教師として成長し、よりよい教育をしていくことができるのではないかと考えた。これから教員となるうえで子ども主体で考えることを忘れないようにしたいと感じた。 |
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