蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

ぴーのりさんの記録 2015年7月10日(金)
体験分野 その他の実習 活動の名称 その他の実習 実施施設・機関等 シビックホール支援
実施日 2015年5月17日~2015年6月28日 実施時間 実施回数:6回  実施時間:42.5時間

活動内容の概要
・施設利用者が使うテーブルや椅子、棚の拭き掃除
・玩具のアルコール消毒
・子どもの遊び相手
・玩具の片付け
・環境整備
活動の総括
①親子の理想的な関係はどういうものであるのか
 今回の実習で関わってきたのは、大体が乳児から小学生までであった。その中で、見ていて安心できる親子関係を築いている家族とそうでない家族の両方と出会った。両者の違いは何かを自分なりに考えたが、子どもにも見える形で愛を注いでいる親の元で育った子どもは、危なげなく育っているように感じた。私が言う危なげないとは、自己表現を素直にできる子、表情が豊かな子、友人と摩擦を起こすことがあまりなく、総じて自己肯定感の高い印象を受ける子どもである。幼いうちは親からたくさんの愛情を受けるのが子どもにとっては好ましいが、そうでない子どもももちろん存在する。平素から親からそっけない対応を取られたり、相手をあまりされない子どもは、私に遊び相手になってもらおうという態度を顕著に表し、1人で遊ぶ光景があまり見られなかった。また、実習中に手を焼いた別の子どもに見られるものとして、「自我が確立していない」という特徴があった。ここで、両方の件に共通して言えることとして、親の愛情が不足している点が挙げられる。
この経験から、根本的なことではあるが、親は子どもに愛情を惜しみなく注ぎ、子どももそれを実感できる親子関係が理想的であると感じている。


②それぞれに異なる家庭環境に育つ子ども1人1人とのよりよい接し方
 子どもの育つ環境はそれぞれに異なり、親御さんの様子を見た時に、家庭でどのように我が子と関わりをもっているのかを何となくであるが予想することができた。シビックホールに来た子どもたちは、数ある玩具の中から自身の興味のある玩具で遊ぶが、同じ物を使って遊んでいるにも関わらず、子どもによっては全く異なる遊び方をするため、そこに子どもの性格や欲求が潜んでいるのではないかと感じる。また、今回の実習で多くの子どもと関わったが、提案してくる遊びに子どもの欲求が顕著に表れていた。例えば、ごっこ遊びで赤ちゃんの役割を買って出たある男の子は、最近弟が生まれて母親が家庭で弟ばかり構うことによる寂しさがあることが見て取れたが、このような経験を通して、子どもは満たされぬ欲求を仲間との遊びで満たそうとしているため、遊びの時間は子どもに必要不可欠であり、小さいうちは思う存分遊ばせてやるのが子どものためであると考えた。
 子ども1人1人の性格が異なるために、困惑する場面も多かったが、基本的には、1人1人の違いを肯定的に受け止め、周囲の子ども達にも言葉かけでフォローすることによって、違いを否定する風潮が生まれないよう努めてきたし、それで良かったのではないかと感じている。

③悩みを抱える親への対応の仕方
 私は親御さんの悩みを聞いて解決する側ではないのだが、親御さんたちは何かを求めてシビックホールにいらっしゃるはずである。その方たちの悩みというのが何に起因するのか等という背景を探るために必要な心づもりや留意点が何かを、施設の方からお話を伺うことによって学びたい。
 実習中、親御さん方とお話しする機会もあり、我が子と楽しげに遊んでくれているという気安さから、何度かお子さんの相談を持ちかけられたこともあった。その際、専門家でない私の立場でも思うことがあったため、言おうと思えば「どこそこに問題がある」と指摘できたかもしれない。しかし、我が子のことを一番よく見ているのは親であり、子どものどこに問題があるかは親が最も心得ているはずである。子どもの様子を総合・分析し、家庭での様子まで想像するのは私の勝手であるが、それを元に親の子どもとの関わり方にまで問題の範囲を広げ、私の立場からそれを指摘することで、親の気分を害したりトラブルが発生することも考えられたため、それは自粛した。その代わりに、親も把握している子どもの問題行動、つまり周知の事実を指摘した上で、親御さんの予想している「問題を引き起こす因子」を聞き出すことに徹し、こちらからは必要な時しか口を挟まなかった。すると、親御さんも口に出したことによって自らの考えに自信を持てた様子であった。こういった経験によって、教育に関して学んでいる身ではあるものの、知識で答えることができない事柄、例えば個人の憶測などで軽はずみに悩み相談をするのは危険であると実感している。

④現代社会特有の子育て問題とは何か
 時間がない、空間がない、仲間がいないことが、現代の子ども社会では危惧されていることである。そのことはシビックホールを訪れる子どもの親御さんも感じていらっしゃるようで、親御さんとの何気ない世間話中の愚痴にも表れていた。実習中に出会ったある利用者さんのお話からは、周囲に子どもを安心して遊ばせることのできる場所がないため、車で1時間弱かかる道のりを毎週往復している方がいらっしゃることが分かった。中には、福岡からみえている利用者さんもいらっしゃり、そういう現状を鑑みると、子どもの遊び場がいかに少ないかを察することが容易である。実習中に水面下で行われていた保護者同士の揉め事に関しても、子どもが普段仲間を作って遊ぶことができない環境下にいるため、子どもの親同士の関わりもなく、子どもが育つ環境は家庭によって異なること、そして、育つ環境に子どもは良くも悪くも影響を受けるがそれは子どもの責任ではないということを思い当たることもできないのではないかと考えた。
 社会が複雑化する中で、親も余裕をなくしていき、それが子どもにも悪影響を及ぼしている事実も見逃してはならない。閉鎖された家庭では、どうしても立場の強い親が、子どもに対して自分の負の感情を発散させたりしてしまうことがある。そのような家庭では子どもが逃げ場をなくしてしまう。その事態を改善するためにも、子どもを様々なこと、すなわち時間や親との閉鎖的な空間等から解放してやることが必要であると考える。

 シビックホールは、置かれている環境が原因して孤立してしまっている子どもだけなく、同じく孤立し、自分の子育て方法に自信を失いがちである親同志が話し合える場を提供する役割も担っていた。シビックホールには、子どもだけでなく親も集える点にも魅力があるのだと考える。このような施設の認知度が高まることによって、親子のあり方であったり、子どものあるべき姿を再認識する機会が市民に与えられるのではないか。今回学ばせて頂いたことは数多く、実り多い実習をさせて頂いたと感じている。この経験を、まだ形は定まっていないが、どのような形によってかで生かしたいと考えており、また、生かさなければならないという思いである。

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