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蓄積型体験学習詳細
| 体験分野 学習支援実習 |
活動の名称 学習支援実習 |
実施施設・機関等 長崎市立 高尾小学校 |
| 実施日 2018年5月25日~2018年11月8日 |
実施時間 実施回数:8回 実施時間:40時間 |
活動内容の概要
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・授業観察
・授業中のサポート(個別指導など)
・休み時間における児童のふれあい |
活動の総括
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1.「低学年または中学年の子どもの実態を捉える。」について
これまでの実習では、高学年に配当されることが多かった。今回の高尾小学校での実習では、1年生と3年生に入らせていただき、低学年、中学年の子どもたちの様子や教師の関わり方を間近で見て学ぶことができた。1年生の子どもたちの様子を見て、1年生は、1つ1つの行動に時間がかかるということが分かった。例えば、明日の連絡を連絡帳に書くときも、字を書くのにまだ慣れていないせいか、全て書き終えるのにとても時間がかかっていた。そのため、教師は、子どもたちがきちんと連絡帳を書けているかどうか一人一人チェックしていた。また、授業観察をしていると、「足を床につけようね」や「シューズちゃんとはいていますか?」などの声掛けを教師が繰り返し行っていた。高学年ではこのような注意はあまり聞かないが、1年生ではきちんとした授業の受け方をしっかり身に付けさせるために、授業中においても繰り返し指導することが大事だと分かった。このように、上の学年では当たり前にできることが、1年生にとっては難しいことなのだと知った。教師はそのことを理解し、子どもたち一人一人の様子を把握しながら、適切な支援を行っていくことが大切だと思った。
3年生の子どもたちは、1年生と比べると行動が早くなったり、子ども同士が注意しあったり、周りと協力して行動しようとする姿などが見られた。しかし、まだ、授業が始まる時間になっても着席できないなどといった、決められたルールを意識して守ることが難しい子どもが多いようだった。そのような子どもに対し、教師は、子どもがルールを守れなかった際には毎回しっかりと厳しく指導をしていた。子どもたちがあたりまえにルールを守れるようになるまで、教師は、粘り強く、毅然とした態度で指導を行うことが大切だと学んだ。また、特に男子は、休み時間に教室で友達とけんかしたり暴れまわったりするなどの危険な行為が目立っていた。一歩間違えば大けがにつながるような場面も見かけた。これらのことは、命に関わったり、人間関係のトラブル、いじめ等につながる危険性もあるため、子どもたちの様子をよく見ながら指導していくことが必要だと思った。
2.「授業についての理解を深める」について
1年生と3年生の授業観察を通して印象に残ったことが3つある。1つ目は、子どもたちが楽しく授業を受けられたり、学習への意欲を高められるような工夫がされていたことである。1年生では、授業中に「うさぴょん」といううさぎのパペットが登場することがあった。例えば、国語の「小さい『っ』」の学習中、『っ』のつく言葉を子どもたちがノートに書く場面があった。その後、ノートに『っ』を書く位置を全員で確認するために、先生が実物投影機にノートをうつし、手にうさぴょんのパペットをはめて、ノートに『っ』を書いて見せていた。テレビ画面を見ていると、うさぴょんが鉛筆を持って字を書いているように見えるため、1年生の子どもたちはとても喜んでいた。先生がうさぴょんになりきりながら、わざと『っ』を書く位置を間違えたり、大きく『つ』と書き間違えたりすると、子どもは「うさぴょんちがうよー!」「ちがいが言えます!」などと言いながら、楽しそうに授業を受けていた。このような遊び心のある工夫は、特に低学年の子どもたちが授業に興味を持ったり、集中したりするのに効果的だと感じた。
2つ目は、子どもたちにとって分かりやすい授業となるための工夫があったことである。1年生では、多くの授業で実物投影機が使われていた。例えば、教師が授業のめあてを黒板に書いた後、実物投影機にノートを映し、めあてを書いて見せていた。子どもたちはテレビ画面に映る教師のノートをお手本にしてノートに書いていた。1年生にノート指導をする際は、口で説明するよりも、投影機を用いて教師が実際にノートに書く様子を見せる方が子どもにとって分かりやすいと思った。3年生では、子どもたちがノートに書き写しやすいように、教師が子どもたちのノートのマスの数に合わせて板書していることに気づいた。細かいところにも子どもたちのための工夫がされていると知って、私も見習いたいと思った。また、3年生では、授業で習ったこと(筆算の仕方など)が教室に掲示してあり、子どもたちが考えるための手助けとなっていた。これらの掲示物は授業以外の時間も目に入るため、学習に対する関心を高める効果も期待できるのではないかと思った。
3つ目は、子どもたちが積極的に授業に参加できる工夫がされていたことである。1年生、3年生では、自分の考えを挙手して発表する前に、近くの席の人とペアやトリオを組んで考えを共有する時間を設けていた。子どもたちは、自分の考えとその理由を相手に説明していた。ただ答えをノートに書くだけでなく、他の人に自分の考えを説明することでより理解が深まるので良い方法だと思った。また、挙手して発表する子どもだけでなく、全ての子どもが授業中に発言できる機会にもなるため、子ども一人一人が授業に参加していると実感できるのではないかと考える。さらに、周りの人と考えを共有することで自分の考えに自信を持ち、その後積極的に挙手をする子どもの姿も見られ、ペア・トリオの取り組みの効果を感じた。また、3年生では、「前回の復習→今日の問題→分かっていること→前回と似ているところ→前回と違うところ→めあて→…」の流れで授業を進めていた。すると、テンポよく授業が進み、授業の見通しを立てることができていた。何よりも、教師が一方的に話しながら授業を進めるのではなく、子どもと教師が共に授業を作り上げているように感じられた。この取り組みにより、子どもが受け身ではなく、積極的な姿勢で授業に参加できるため、良い方法だと思った。
3.「学級経営についての理解を深める」について
今回、さまざまな学級づくりの工夫を発見することができた。1年生では、子どもに注意を行うよりも、「準備が早いね、○○さん。」「さすが、終わった人は皆先生の方を向いてくれているね。」というように肯定的な言葉が多く使われていた。1年生に対しては、褒め言葉といった肯定的な言葉を使い、見本となる人を示したり、具体的にどうすればよいのかを述べることが大切だと思った。また、教師が子どもたちに指示をする際、「ねずみの声で音読してください。」「ライオンの声で号令をお願いします。」といった声掛けをしていた。ただ単に「小さい声で」「大きい声で」と言うよりも、子どもたちにとって分かりやすいと思った。子どもたちが指示を理解しやすいように、教師は具体的な言葉を用いて指示を出すことが大切だと感じた。
3年生の私が配当されたクラスでは、学校にきてから下校するまでの生活の決まり(「朝あいさつをして教室に入る」「ランドセルをロッカーになおす」「本を机の上に置く」など)を教室に掲示していた。その一つ一つの決まりを守ることができたかどうかを毎日朝の会の時に確認し、全員が守れた決まりの数だけ教師がビー玉をペットボトルに入れていくという取り組みを実践しており、おもしろいアイディアだと感じた。子どもたちの努力が、ビー玉という目に見える形で表されるため、子どもの意欲にもつながると思った。また、席替えの方法も印象に残った。このクラスでは、席替えをする際、くじ引きなどではなく教師が座席を指定していた。このクラスには発達障害の子どもや落ち着きのない子ども、学習面に不安がある子どもなど多様な子どもが在籍しているため、一人一人が良い環境で過ごせるように教師が座席配置を工夫することが大切だと分かった。また、このクラスでは、教師がテレビ画面に一日の予定を映したり、デジタル時計を大きく映したりしていた。子どもたちが次の授業や時間をしっかり意識して行動できるような工夫になっていて良いと思った。テレビは授業で使うものだと思い込んでいたが、学級経営にも活用できると知り、とても勉強になった。
今回、高尾小学校で実習をさせていただき、さまざまな特徴を持った多様な子どもたちが存在するということを知った。実習において、授業中にも関わらず、立ち歩いたり、教室から出ていったり、大声を出したりする子どもを初めて目の当たりにし、最初はとてもとまどった。そして、注意を要する子どもへの関わり方や指導の困難さを強く実感した。子どもとの信頼関係を築くためには、子ども一人ひとりのことをもっと深く知ることが必要だと感じた。また、担任の先生の様子を見ていると、朝から提出物等の確認をし、授業をし、休み時間は次の授業の準備をし、子どもたちへの指導も行い、空いた時間に提出物の丸付けなどし、子どもたちとコミュニケーションをとるなど、とても忙しい様子だった。私は来年から教師としてやっていけるのかと少し不安を感じた。しかし、今回の実習を通して現場の先生たちからたくさんのことを学ばせていただき、小学校の現状や子どもたちの実態等を把握することができ、自分にとって非常に充実した実習となった。この実習での経験を教員になって生かしていきたいと思う。 |
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