蓄積型体験学習支援システム

蓄積型体験学習詳細

1115さんの記録 2010年2月12日(金)
体験分野 ボランティア実習 活動の名称 長崎大学病院 病院ボランティア 実施施設・機関等 長崎大学病院 病院ボランティア
実施日 2009年11月30日~2010年2月8日 実施時間 実施回数:8回  実施時間:16時間

活動内容の概要
 大学病院13F病棟にて、無料図書の貸し出し及び患者様のお手伝い。6F小児科病棟にて子どもの見守り、11F病棟入院患者様(小学生)との遊び活動。その他、季節に応じた飾り物の作成や絵手紙教室への参加も行った。
 実習の際は、自分の入院体験を思い出しながら、ボランティアをする側、される側の気持ちを考えながら行動すること、快適な入院生活のために具体的に何ができるか考えることを心にとめて活動を行った。
活動の総括
 この実習で私が考えたことは二つある。一つは、自分自身の「病気」に対する考え方について。二つ目は、ボランティアの在り方についてである。
 病院は第二の家と言ってよいほど、私は病院と切っても切れない関係で生きてきた。2歳半で腎臓病を発病してから、入退院の繰り返し、透析、移植という経験をしてきた。病気は私のアイデンティティの一つであるのは間違いない。この病気がなかったら、私は私でないだろうと思っている。だから、私が「私らしく生きる」とは、自身のこの病気の経験を生かしていくことだとずっと思ってきた。そういう理由で、この病院ボランティアを選択させていただいたというのもある。ずっと何か役に立ちたいと思っていたはずだった。しかし、私は自己矛盾と戦うことになる。
 私は実習中ずっと「ボランティアする側」と「される側」の気持ちを考えてきたはずだったが、どうも自身の中で両者の間を測っているということに気づいた。患者さんに対して、病気について触れるということは御法度、察することが大切。という暗黙の了解は私の中でどうも何か違和感があった。暗黙の了解と理解しているということは、「病気」にたいして「触れてほしくはい」「嫌なもの」と私も自身も捉えているということではないか。腫れ物を避けるような、そう対応する自分自身も「病気」を嫌悪しているのではないか、憎んでいるのではないか、と自己矛盾に陥った。自分の経験を生かしたいと思っているのに、一方では「触れないでくれ」「構わないでくれ」と思っている自分がいる。そうして距離をとる自分がいる。自己嫌悪に陥るほどの矛盾だった。
 しかし、私の自己矛盾と別のところでは、ボランティアの必要性を実感している自分もいた。図書の貸し出しに行くと、待っている患者さんがいる。絵手紙教室を楽しみにしている人がいる。話し相手が欲しい方、遊び相手が欲しい方がいる。その有意味さからボランティアは必要であると、確かに感じた。そして、私なりに、一つ答えを出して見た。「病気」にこだわって見すぎではないか、そして「する側」「される側」と立場を分けすぎだったのでは?そうではなく、人間と人間の関わりに捉えなおしたら、しっくりくるのではないかと。
 そう捉えなおすと、入院生活を楽しくする方向性も少し見えてきた気がした。思い返せば、小児科にいたころの入院生活は、自分が病気だと忘れるほどに楽しい時期があった。それは、同じ病室の友達の存在である。24時間一緒なので、毎日修学旅行気分で話したり、遊んだりしてとても楽しかった。そのような人間と人間のコミュニケーションがあれば、大人の入院生活も、少しくらい楽しくなりそうな気がする。ボランティアをするでもなく、されるでもなく、させてもらうでもなく、してもらうでもなく、ボランティアと患者という立場にこだわらず、間に「病気」というものを考えない、友達が友達の部屋に遊びに行くような感覚でコミュニケーションをとれたら。もう少し楽しい入院生活になりそうな気がする。一度「ボランティア」の概念を取り去って考えるぐらいの方が、入院生活を支える体制としてよいものになるのではないかと考えた。
 当初の活動目標と全く視点が違うところで考えてしまったが、自分自身の考えを見つめなおす大きなきっかけとなり、心の勉強になったと思う。 
  
 

←戻る

トップページへ戻る

ID:
パスワード:

ガイド
ファイルダウンロード
  • 現在登録されておりません。
 一覧を見る
リンク

長崎大学教育学部教育実践総合研究棟事務室 〒852-8521 長崎市文教町1-14 TEL 095-819-2291 FAX 095-819-2292
Copyright© 2005 Faculty of Education,Nagasaki University.All Rights Reserved