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2012年12月13日(木) |
各学年の授業内容とリスクの取り扱い(技術科におけるリスクの取扱いについて) |
実習分野
ねらい・目的
技術製品を扱う際にはリスクが伴う。リスクとは、損害を受ける可能性がある悪影響の大きさのことであり、潜在化・顕在化しているものを含める。この場合のリスクとは、「利用者として受けるリスク」である。技術を適切に評価し、活用する力を養成することを目標として掲げている技術科において、技術のもつリスクを把握し、リスクヘッジを行う、あるいはリスクの少ない製品を選択する力や態度を養成することは非常に重要である。しかし、現在の技術科の授業において「リスク」に関する授業は行われていない。実際に、技術・家庭科学習指導要領のA「材料の加工に関する技術」では、「刃物などの工具や機器の使用を誤った場合には身体を傷つける恐れがあることから、安全な加工法の指導に加えて、不用意に持ち歩かないなど、刃物の正しい取扱い方ができるよう十分に配慮すること」を、B「エネルギー変換に関する技術」では、「エネルギー変換方法や力の伝達の仕組みについて知り、機器の保守点検と事故防止ができるようにすること」を、C「生物育成に関する技術」では、「実習を行う際に薬品を使用する場合、安全使用基準や使用上の注意を遵守させること」を、D「情報に関する技術」では、「実習を行う際に、望ましい作業体勢をとらせるとともに、画面が太陽光で照らされている反射やちらつき、まぶしさ等を感じないように機器の配置に配慮すること」が明記されている。このように、技術科では「技術の持つリスク」について教えるというよりも、どちらかといえば「円滑に授業を行う上での安全指導」の側面が強い。
そこで本実習では、リスクに関する授業の導入可能性、生徒が技術を扱う際や日常生活を送る際にどのようにリスクを認知しているか、自己の意思決定をどのように行っているか、生活のどの場面にリスクがあるか等の視点から授業を参観させていただき、リスク認知に関するアンケートの実施を視野に入れ実習を行っていきたい。 |
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