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2007年4月18日(水) |
柱状図を用いた地下構造の推測 :(生徒の空間認識力について) |
実習分野
ねらい・目的
私が実践授業研究で柱状図を取り上げようとした理由は子どもたちの空間認識が低下しているのではないかと考えたからである。そのことは雑誌やインターネットネットでもたびたび取り上げられており、その1つに下のような書き込みがあった。
『「ゆとり教育」の推進から一転して、子どもたちの学力低下が叫ばれて久しい。地理教育においても、空間認識能力の欠如が問題視されている。また、児童・生徒の中には、地図帳の使い方や方位がわからないなど、地図学習に関わる基礎的能力に乏しい生徒も散見される』という。
こうした状況を改善するために、今後の授業実践において、教師自身のさらなる工夫が求められるところであると考えた。では、なぜ子どもたちの空間認識が欠如しているのかと考えたところ、授業で取り上げられることが少なくなったからだと推測される。今回の柱状図も教科書には掲載されているがコラム的要素が強く、主として授業で取り上げることはないようであった。また理科以外の教科においても、空間認識を高めるようなことをする授業はほとんどなく、数学であっても平面図形ばかりを取り扱っているようである。
そのため、今回の授業で柱状図を使うことによって、指導要領にも書かれている地層の広がり・連続性を子どもたちに理解させるとともに、子どもたちの空間認識の向上が達成することができればと考えた。また、子どもたちは、『柱状図を並び替えて地層のつながりを考える作業が苦手なようである(平成16年東京都立高等学校入学者選抜学力試験)』
柱状図は、それを用いることによって地層を対比させ、科学的な考え方を身につけることができ、また海進・海退などをよみとることで地層が長大な時間を経てかけて形成されることも説明できる。よって、柱状図を授業に取り上げることは、地学の基礎を理解し、科学的な見方や考え方をするためには有効であると考える。 |
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